一級建築士の学科受験を通して色々学べたひだまりです。
まだ一級建築士になれたわけではなく、道半ばです。
でも今の気持ちを自分の備忘録を含めブログに書き残そうと思います。
はじめて一級建築士を目指した動機はなんとなく
私が一級建築士を目指したはじめの動機は【なんとなく】でした。
大学が建築学科で、2年の実務経験を経て受験資格を得たことで一級建築士を受験しました。
初受験の際はN学院に通いました。
N学院には親が(勝手に)申し込んでくれていて、いくらお金がかかっていたのか正直知りません。
N学院に通って、N学院から出された宿題をすれば合格するのかな?!と軽く考えていました。
また、一級建築士試験をストレートで合格する人は才能のあるすごい人!というイメージがあったので、自分が一級建築士の学科試験で不合格になっても大したショックはありませんでした。
それより不合格になったときに私の脳裏によぎったのは
地方に住んでいる24歳の私の優先順位は、
一級建築士<結婚
でした。
一級建築士の試験は、1年に一度しか受けるチャンスがありません。
もし学科を受かったとしても製図試験があります。
学科試験の合格有効期限が当時3年間だったので、一級建築士の試験に追われている間に婚期を逃してしまう気がして不安になったんです、
一級建築士試験に集中して勉強して資格を取りきるという選択肢にはならず、婚活にエネルギーを注ぎました。
婚活は実り、無事結婚!
私の結婚相手は、建築とは全く関係のない仕事をしている人でした。
結婚し、子供にも恵まれて、慌ただしく数年が過ぎました。
子どもたちが保育所に通いはじめ、ふと周りを見回すと・・・
N学院で知り合った方が一級建築士になっていました。
私と一緒にN学院に通っていたときはお互い学科試験で不合格だった人たちです。
同じ大学の友達からも年賀状やメールなどで「一級建築士になりました」と報告もありました。
身近な人達の合格を聞いて、なんとなく自分だけ置いていかれた感を感じたのです。
人間、不思議なもので手に入れたものは何も思わないのに、足りないものばかり目がいきますよね。
仕事に復帰すると、何気なく「一級建築士さんですか?」と質問されることがありました。
質問している方は、特に深い意味はないと思います。
でも自分には、「一級建築士の資格を持ってないの?」と言われているように感じました(涙)
ネットの情報で自分にとって都合のいい情報ばかり探さない
子どもたちが保育所に通いはじめた頃に、建築の仕事に復帰することになりました。
やっぱり建築の仕事をする上で、一級建築士の資格があったほうがいいのでは?と思い始めました。
そしてインターネットで一級建築士合格者の試験勉強法がかかれたブログを読み漁りました。
◯ヶ月で合格!
過去問だけで合格!
と、短期間で合格した方ばかりの記事が私の目に止まりました。
たぶん当時の私にとって都合のいい情報ばかりを探していたのだと思います。
合格者の中の一握りの成功者の情報を集めて、段々自分の中に根拠のない自信が生まれました。
あぁ。短期間で受かるのね。
よしっ、やってみようと勇気をもらいました。
実は、その人達の「真剣に、集中して」という言葉は読み飛ばし、勉強スタート時点で私の知識量がその人達と同じなのかもわからないまま・・・
ただ短期間の合格というキーワードに惹かれていたのです。
過去問が大事!は、わかっていましたが色々手を出してみたり、合格された先輩方の温かいアドバイスは話半分で突き進みました。
私の場合、短時間で「惜しい」という点数は取れるが、合格に達するまでの数点が取れないのです。
足切り点は回避したものの、総合計で1点足らずの不合格も経験しました。
マークシートのおかげか、努力量の割に中途半端にいい点がとれてしまったので
「もしかして何度か受けてたらラッキーで合格できるのでは?」
という淡い期待もありました。
しかし、そんなに簡単な試験ではありません。
今年の受験で今までと違ったところ
今年は、甘い考えを捨てて、コツコツ毎日勉強をするスタイルで一級建築士学科試験に挑みました。
- 学科の勉強期間は半年強(毎日勉強時間確保)
- 法規以外の科目*過去問20年分を4周(一部5周)
- 法規*過去問直近8年分を5周
- 外部生でも受けられる各資格学校の模試を受けまくり(総合資格、日建学院、ウラ模試)
- STUDYingや【今日の5問】という無料アプリ、youtube、スタエフを補助的に
そして今年の一級建築士の学科は合格しました。
今年が、いままでと違ったところ・・・
それは
- 自分の周りに一級建築士試験を受験することを公言
- 過去問を立ち止まらず繰り返しながら、基本に戻る
- 各資格学校で外部生でも受けられる公開模試を片っ端から受ける
- Twitterで一級建築士の学科試験を受ける方をフォローする
今までは、一級建築士試験に落ちたときの自分のプライドを守るために、周りに公言せずこっそり受験をしていました。
今年は、しょうもないプライドを捨て堂々と公言したのです。
すると、社内で一緒に受ける人達と【今日の5問】という無料アプリで解いた問題について、毎日連絡を取り合うようになりました。
他にも、私が行っても行かなくてもいいような用事ごとに誘われなくなりました。
しょうもないプライドを捨てると、受かるためにどうするればよいかと前向きに考えれるようになりました。
一級建築士の合格者の方から聞く、過去問を理解するということを徹底しました。
構造と法規は得点源になるように勉強をして、わからないことや理解できないところを検索してyoutubeで学びました。
合格者のブログでよく目にする、構造と法規で50点を取れると合格に近づくというのは本当だと思います。
独学だと自分の立ち位置がわからないのですが、外部生の受けられる資格学校の模試を受けることで競争相手を意識することができます。
そして資格学校の作成された模試を受けることで何回も過去問以外の問題に触れることが出来ました。
Twitter内で一級建築士の学科から受験される方をフォローしました。
同じ資格試験の模試を受けた感想を読み、密かにライバルと認識しながら見ていた方もいます。
学科試験受ける前日まで不安は消えなかった
毎日勉強をしていたので、試験の日には、自信を持って会場に行けるのかな?と思っていました。
でも試験を受ける日まで不安は消えませんでした。
むしろ過去に不合格だった一級建築士の学科試験のほうが、私には自信がありました。
勉強をしてきたからこそ、自分の弱点や曖昧なところが気になるのだと思います。
ここまで勉強して落ちたらどうなるんだろう・・・
試験前日に私に勇気をくれたのは、毎日やり続けた問題集でした。
過去問をしていた私は、解いた日付を問題集にかいていました。
試験前日に、その問題集の日付をみて、自分の中で1日も休まず、毎日コツコツやり続けることができたという実感がわきました。
Twitterを見ているとすごく勉強している人がいて(早朝や夜、お昼休みも勉強をしていて)とても刺激になります。
そして、私は追いつけないんじゃないかと落ち込むこともありました。
Twitterの方は、勝手にこちらでその人を作り上げて自分とはかけ離れた人間のように感じませんか?
そんな時はリアルな実社会の中で、一級建築士を持っている人を思い浮かべて、同じ人間のできることなんだから私もできるはず!と言い聞かせました。
一級建築士の学科試験は、私の場合、短期間の勉強で合格は難しくコツコツの継続が実を結びました。
基本は、ココだけど、この基本をこういう言い回しで聞かれることもあるのかと、過去問を解きながら基本に立ち返ったりしました。
あと、一級建築士の試験の点数のとり方の戦略を知っておいたほうが戦いやすいです。
ズバリ、法規と構造は味方にしておくべき(法規と構造で50点を取る)です。
本試験、法規と構造で48点だった私が言うのもなんですが・・・
数点足らずまでは点数がとれても、合格点を超えるか超えないかの数点に大きな壁があるように感じました。←まさに合否の分け目ラインがきつい。
社会人で1年近く、同じ環境下で勉強できる状態はとても難しいことです。
一気に集中できればいいですが、なにがあるかわかりません。
やはり日々のコツコツが大事な気がします。
言い訳はしようと思えばいくらでもあります。
一級建築士の学科について言えることは、本人のやる気しだいで資格学校に行かなくても学科試験は突破可能です。
ただし一緒に頑張る仲間がいたほうが続けやすいです。
もしかしたら資格学校に通うメリットは同士に出会えることかもしれませんね。
あの人(ともに一級建築士を受験する人)も勉強をしているのだから!
この言葉は、甘えそうな自分に喝をいれてくれますよ。
しかし、最大のライバルは結局は自分です。
自分に負けず、ときに励まし、自分の機嫌を取りながらやっていました。
そして、一級建築士の試験を作成される方は、試験に落としてやろうというより、一級建築士になるんだから幅広い知識をこの試験を受ける過程で身につけてほしいと思っているのかなと感じました。
本当に多岐に渡る広い知識が必要です。
資格試験は、覚悟ができたときがベストタイミング !
社会人で仕事をしながら勉強するのは大変ですよね。
さらに家庭を持って、1日の時間配分を自分1人ではどうにもならない場合は、さらに大変です。
しかし本人が覚悟を持てたときがベストのタイミングだと思います。
私は独身時代に、勉強できる最高のチャンス(親がN学院の学費まで出してくれていた)があったにも関わらず、たいして勉強もせず不合格になったので。
まさか40歳手前で一級建築士の資格がほしいと、また一級建築士の資格試験にチャレンジすることになるとは思っていませんでしたが。
それぞれ置かれている環境で優先順位が変わってきますよね。
そして、また時が流れライフスタイルの変化で必要なものが変わってきます。
今、長男が小6で、3年後に高校受験があります。
私が受験生を経験したことで、受験というものの意識が家族全員芽生えた気がします。
これは、わが家にとってはいい機会となりました。
あとは、長男が高校受験するまでに、私が受験生を卒業できていますように。。。
この試験、来年受けたら受かる保証ある??
それより、結婚相手を探して自分の家庭を持ちたい。
この試験は、学科と製図があるのに、両方合格するまでって何年後になる?
大丈夫??